憧れの人

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前回お話しした素敵なマダムのことをお話しますね。お会いするたびに、「私も頑張ろう。こんなふうに好奇心旺盛にワクワクと、そして可愛く歳を重ねられたらいいな。」と元気になれます。

彼女は肌寒い季節になると、鮮やかなターコイーズブルーのコートを羽織ってジムに来られます。どんよりと曇った天気や、しとしとと止まない小雨でも、彼女の周りだけはいつも夏の青い海が広がっているようです。そのコートはもう40年ほど愛用されているそうです。いつもとっても華やかでおしゃれなのでお洋服の話をしてると、以前はカバンのお店を経営されていたと聞き納得しました。

多い時には10人ほどの従業員が住み込みで働いたそうです。ご主人は理科の教師、子供は4人。皆で一緒に食事をとる時間も場所も無いので、家族も従業員も分け隔てなく順番に空いた時間と場所で食事をとり、賑やかに過ごしていたそうです。

今一緒にジムに来られている娘さんは長女。医師を志して、中学から一人下宿生活をされたそうです。「それはもう心配でね。下宿先の東京にいっては通学路の辻々に立ってね『こんな様子の女の子が毎日通ると思います。よろしくお願いします。』って挨拶して回ったのよ。」にこやかに話されますが、50年以上前にロウティーンの女の子を、一人東京に出す不安はいかばかりだったでしょう。でも子供の為にとその決意を尊重して、親として出来うることを最大限に尽くす。

あの華やかで穏やかな笑顔を支えているのは、強靭な決意と覚悟、そして溢れるような愛情なのです。そのパワフルさがみんなを魅了しているんですね。あんなふうに毎日を積み上げていきたいと思っています。ただいまその旅の、途中。

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